新幹線のきっぷを買ったつもりが、手元にあるのは「特急券」だけだった…!そんな時、改札で止められたらどうしようと、一瞬パニックになってしまいますよね。
でも、安心してください。
特急券だけでは新幹線には乗れませんが、乗車に必要となるもう一枚のきっぷ「乗車券」は、後からでも簡単に購入できます。
新幹線に乗る直前でも、あるいは乗ってしまってからでも対処法はあります。
この記事では、新幹線の特急券のみ購入してしまった場合の正しい対処法から、なぜ2枚のきっぷが必要なのかという基本ルール、ネット予約の場合の注意点まで、あなたの不安を解消する方法を分かりやすくお伝えします。
この記事を読むと分かること
- 特急券のみ買ってしまった時の正しい対処法がわかる
- 「乗車券」と「特急券」の役割の根本的な違いがわかる
- 駅や車内、ネット予約など、状況別の乗車券の買い方がわかる
- 交通系ICカードを乗車券として使う方法と注意点がわかる
- 間違えて買ったきっぷの払い戻しなど、よくある疑問が解決する
- 次にきっぷを買う時に失敗しないためのポイントがわかる
新幹線の特急券のみ購入してしまった時にまず知るべきこと
「特急券だけ買ってしまった!」と気づいた時、まず知っておいてほしいことがあります。
それは、焦る必要は全くないということです。
新幹線に乗るには「乗車券」と「特急券」の2枚のきっぷが必要になるのが基本ですが、足りない分は後からいつでも買い足せます。
ここでは、まずその基本的なルールと、なぜそもそも2枚のきっぷが必要なのかを分かりやすく解説しますね。
【結論】特急券だけでは乗車不可!でも乗車券は後から買えるので大丈夫
特急券だけでは、残念ながら新幹線に乗ることはできません。
新幹線の改札は、乗車券と特急券の2枚を重ねて投入するように作られているため、1枚だけではゲートが閉まってしまいます。
でも、全く心配はいりません。
必要な「乗車券」は、駅の「みどりの窓口」や指定席券売機、さらには新幹線の改札口や車内でさえも購入することができるのです。
「買い間違えた!」と気づいた時点で、落ち着いて対処すれば何も問題はありません。
なぜ2枚必要?「乗車券」と「特急券」の役割の違いとは
なぜ新幹線に乗るには、2枚のきっぷが必要なのでしょうか。
それは、「乗車券」と「特急券」がそれぞれ全く違う役割を持っているからです。
例えるなら、遊園地の入園券と、人気アトラクションの優先搭乗券のような関係です。
両方があって初めて、快適な体験ができるというわけですね。
それぞれのきっぷが持つ役割を、下の表で簡単に見てみましょう。
| きっぷの種類 | 役割 |
| 乗車券 | 出発駅から目的地の駅まで「移動」するための基本的なきっぷ |
| 特急券 | 新幹線という「速くて快適な特別列車」に乗るための追加のきっぷ |
「乗車券」は移動そのものへの運賃、「特急券」は速達サービスへの料金
もう少し詳しく説明しますね。
「乗車券」は、A地点からB地点へ移動するための、JRの基本的な「運賃」です。
これは在来線(普通の電車)に乗る時にも必要な、移動の権利そのものに対するきっぷです。
一方で「特急券」は、その基本の移動に加えて、新幹線という「速くて快適な特別急行列車」を利用するための、いわばオプション料金なんです。
この「移動の権利」と「特別サービスの権利」の両方を持つことで、初めて新幹線に乗車できる仕組みになっています。
新幹線の特急券のみ購入してしまった場合の具体的な対処法まとめ
特急券だけしか持っていないことに気づいても、大丈夫です。
気づいたタイミングによって、いくつかの対処法があります。
一番スムーズなのは乗車前に気づくことですが、もし時間がない場合や、乗ってしまってから気づいた場合でもちゃんと解決策はあります。
ここでは、状況に応じた具体的な対処法を分かりやすくまとめました。
【乗車前がベスト】駅の「みどりの窓口」や「券売機」で乗車券を追加購入する
時間に余裕があるなら、この方法が最もおすすめです。
駅にある「みどりの窓口」や「みどりの券売機(指定席券売機)」に行って、持っている特急券と同じ区間の「乗車券」を追加で購入しましょう。
窓口で駅員さんに「この特急券に合う乗車券をください」と伝えれば、スムーズに発券してくれます。
券売機の場合は、「乗車券」のボタンから、特急券と同じ出発駅と到着駅を選んで購入すればOKです。
これで安心して改札を通ることができます。
【時間がない時】新幹線の改札口で駅員さんに申し出て購入・精算する
もう発車時刻が迫っていて、窓口や券売機に並んでいる時間がない!という場合もあるでしょう。
そんな時は、新幹線の改札口にいる駅員さんに正直に事情を話してください。
「特急券しか持っていないのですが、乗車券はこちらで購入できますか?」と尋ねれば、改札口の窓口で対応してくれます。
改札口は混雑している場合もあるので、できるだけ早めに駅員さんに声をかけるのがポイントです。
事情を話せば、親切に対応してくれますよ。
【最終手段】乗車してしまった場合は車内で車掌さんから購入する
万が一、特急券だけで改札を通れてしまい(ICカードで入場した場合など)、新幹線に乗ってから気づいたとしても、まだ慌てる必要はありません。
新幹線の車内には、必ず車掌さんが巡回に来ます。
車掌さんが近くに来た時に、「すみません、特急券しか持っていないので乗車券を購入したいです」と申し出ましょう。
その場で現金やクレジットカードで精算し、乗車券を発行してくれます。
無賃乗車になるのでは、と心配せず、正直に自己申告することが大切です。
【ネット予約】スマートEXやえきねっとで特急券のみ購入した場合
最近は、駅の窓口ではなく、スマートフォンやパソコンで新幹線のきっぷを予約する人が増えました。
「スマートEX」や「えきねっと」などのネット予約サービスはとても便利ですが、ここで「特急券のみ」を買ってしまうケースもよくあります。
ここでは、ネット予約で特急券のみ購入してしまった場合の対処法を解説します。
スマートEX・エクスプレス予約:交通系ICカードを乗車券として利用する
東海道・山陽・九州新幹線で利用できる「スマートEX」や「エクスプレス予約」では、きっぷを受け取らずに交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)で乗車するのが基本です。
このサービスで「特急券のみ」を購入した場合、登録した交通系ICカードを「乗車券」として利用することができます。
改札機に交通系ICカードをタッチすると、スマートEXの予約情報と連携し、自動的に乗車区間の運賃がICカードの残高から引かれる仕組みになっています。
別途、紙の乗車券を買う必要はありません。
えきねっと:別途乗車券を購入するか、登録済みのICカードで乗車する
JR東日本やJR北海道の新幹線で利用される「えきねっと」でも、特急券のみを購入することができます。
この場合も、スマートEXと同様に、登録している交通系ICカードを乗車券として利用することが可能です。
もしICカードを登録していない場合や、紙のきっぷで乗りたい場合は、別途、駅の券売機や窓口で乗車券を購入する必要があります。
予約内容をよく確認し、「乗車券は含まれていません」といった表示が出ていないかチェックしましょう。
予約時の「乗車券なし」や「特急券のみ」という表示に要注意
ネット予約サービスでは、予約の最終確認画面で「乗車券なし」や「特急券のみ」といった表示が出ることがあります。
これは、「乗車券の分は含まれていませんよ。どうしますか?」という確認メッセージです。
この表示を見落として予約を確定してしまうと、特急券だけを購入した状態になります。
予約する際は、料金の内訳や注意書きをしっかり読むことが、買い間違いを防ぐ一番のポイントです。
乗車券の代わりに交通系ICカード(Suica等)を利用する方法
特急券は紙のきっぷで持っているけれど、乗車券はSuicaやPASMOなどの交通系ICカードで済ませたい、という乗り方も可能です。
これを「IC乗車」といい、きっぷを買う手間が省けてとても便利です。
ただし、いくつか注意点もあります。
ここでは、交通系ICカードと特急券を組み合わせて使う方法を解説します。
手持ちの特急券と交通系ICカードの組み合わせで改札を通過する手順
この方法で乗車する場合、新幹線の改札の通り方に少しコツがいります。
- まず、手元にある紙の「特急券」を改札機に投入します。
- 次に、きっぷが出てくる前に、投入口のすぐ近くにあるICカードの読み取り部分に、お手持ちの交通系ICカードをタッチします。
- すると、投入した特急券が再び出てくるので、それを受け取って改札を通過します。
この手順で、ICカードが乗車券の代わりとして認識されます。
降りる時も、同じ手順で改札を出てください。
ICカードのチャージ残高が不足していると改札で止められる
交通系ICカードを乗車券として利用する場合、当たり前ですが、乗車区間の運賃に見合うだけのチャージ残高が必要です。
もし残高が1円でも足りないと、改札のゲートが閉まってしまいます。
新幹線に乗る前には、必ずICカードの残高を確認し、足りなければ駅の券売機やコンビニなどでチャージしておくことを忘れないようにしましょう。
特に長距離を移動する場合は、運賃も高額になるので注意が必要です。
乗車駅と降車駅がJRのエリアをまたぐ「エリア跨ぎ」は利用不可
交通系ICカードには、とても重要な注意点があります。
それは、JRの各社が定める「エリア」をまたいで利用することができない、というルールです。
例えば、Suica(JR東日本エリア)の駅で入場し、TOICA(JR東海エリア)の駅で出場する、といった使い方はできません。
東京駅から熱海駅(JR東日本エリア内)まではSuicaが使えますが、東京駅から名古屋駅(JR東海エリア)まではSuicaを乗車券として使うことは不可能なのです。
この場合は、諦めて窓口で目的地までの紙の乗車券を購入してください。
「特急券のみ購入」でよくある質問と解決策
新幹線のきっぷはルールが少し複雑なので、「こんな時はどうなるの?」といろいろな疑問が湧いてきますよね。
ここでは、「特急券のみ購入」に関連して、多くの人が疑問に思うことや、よくあるトラブルとその解決策をQ&A形式でご紹介します。
困った時の参考にしてくださいね。
間違えて買った特急券は払い戻しや変更できる?
はい、できます。
間違えて購入してしまった特急券は、使用開始前で有効期間内であれば、払い戻しや変更が可能です。
払い戻しの場合は、所定の手数料(通常は220円〜)がかかりますが、お金は返ってきます。
同じ日の別の列車などに変更する場合は、1回に限り手数料なしで変更できます。
どちらの場合も、駅の「みどりの窓口」で手続きをしてください。
諦めずに、まずは駅員さんに相談してみましょう。
特急券と乗車券が1枚になった「乗車券・特急券」との違い
新幹線のきっぷには、手のひらサイズくらいの少し大きなきっぷが1枚だけの場合もありますよね。
これは、「乗車券」と「特急券」の機能が1枚にまとまった、とても便利なきっぷです。
きっぷの券面に「乗車券・特急券」と印字されているのが目印です。
この1枚きっぷを持っていれば、他に何も必要ありません。
きっぷを買う際に、乗車券と特急券をまとめて購入すると、この1枚タイプのきっぷが発行されることが多くあります。
在来線から新幹線に乗り換える場合の乗車券の買い方
例えば、新宿駅から乗って東京駅で新幹線に乗り換えて京都駅まで行く、という場合。
この場合、乗車券は「新宿→京都」、特急券は「東京→京都」で購入するのが正解です。
乗車券は、最初に乗るJRの駅から、最終的に降りるJRの駅まで通しで1枚買うのが基本です。
こうすることで、運賃が割安になることがほとんどです。
きっぷを買う際に、出発地を「(在来線の)新宿駅」、目的地を「(新幹線の)京都駅」と指定すれば、駅員さんや券売機が自動的に最適な組み合わせのきっぷを発行してくれます。
もう失敗しない!新幹線のきっぷを正しく購入するためのポイント
一度買い間違いをすると、次もまた間違えないかと不安になってしまいますよね。
でも、いくつかのポイントを押さえておけば、もう失敗することはありません。
最後に、次から新幹線のきっぷをスムーズに、そして正しく購入するためのコツをお伝えします。
これであなたも、きっぷマスターです!
購入時に「乗車券付き」か「特急券のみ」かを必ず確認する
きっぷを購入する、特に券売機やネットで買う際には、最後の確認画面をしっかり見る癖をつけましょう。
画面に表示される合計金額や、「乗車券」「特急券」といった内訳の表示に注目してください。
「乗車券なし」や「特急券のみ購入」といった文言が出てきたら、それは注意信号です。
自分がどちらを買おうとしているのかを意識するだけで、買い間違いは劇的に減ります。
焦らず、指差し確認するくらいの気持ちで臨みましょう。
きっぷの買い方に不安があれば迷わず駅員さんに尋ねる
少しでも「これで合ってるかな?」と不安に思ったら、迷わず駅の「みどりの窓口」へ行き、駅員さんに尋ねるのが一番です。
駅員さんはきっぷのプロなので、あなたの目的地や乗りたい列車を伝えれば、最も適したきっぷを正確に発券してくれます。
「こんな初歩的なことを聞くのは恥ずかしい」なんて思う必要は全くありません。
間違えてしまうより、聞いて確認する方がずっとスマートです。
親切に教えてくれますよ。
スマートEXなどのICサービスを使いこなすと買い間違いが減って便利
買い間違いを根本的に防ぐには、「スマートEX」や「えきねっと」といったネット予約サービスと交通系ICカードを連携させて、チケットレスで乗車する方法に慣れてしまうのがおすすめです。
これらのサービスは、予約時に運賃と特急料金が合算された合計額が表示されるため、料金体系が非常に分かりやすいです。
また、紙のきっぷを発券する必要がないので、「特急券だけ受け取って乗車券を忘れた」といった物理的なミスも起こりません。
スマホ一つで完結するので、ぜひ活用してみてください。
新幹線で特急券のみ購入してしまったまとめ
- 新幹線に乗るには原則「乗車券」と「特急券」の2枚が必要です。
- 特急券のみ購入しても、乗車券は駅の窓口や券売機で後から買えます。
- 時間がない時は、改札の駅員さんや車内の車掌さんからも購入可能です。
- 「乗車券」は移動の権利、「特急券」は速達サービスの権利です。
- スマートEXなどで特急券のみ買った場合、交通系ICカードが乗車券代わりになります。
- 交通系ICカードを乗車券として使う際は、チャージ残高に注意しましょう。
- JRのエリアをまたぐ「エリア跨ぎ」では、交通系ICカードは使えません。
- 間違えて買ったきっぷは、使用前なら手数料を払えば払い戻しができます。
- 「乗車券・特急券」と書かれた1枚タイプのきっぷもあります。
- きっぷの購入時に「乗車券付き」かどうかを必ず確認する癖をつけましょう。
- 買い方に不安があれば、迷わず駅員さんに聞くのが一番の解決策です。
- スマートEXなどのチケットレスサービスは、買い間違い防止にとても有効です。
- 在来線から乗り換える場合、乗車券は最初の駅から最終駅まで通しで買いましょう。
