東海道・山陽新幹線には「のぞみ」「ひかり」「こだま」の3種類がありますが、その料金の違いは主に「特急料金」にあります。
速達タイプの「のぞみ」は、他の2つに比べて少しだけ特急料金が高く設定されています。
一方で、「ひかり」と「こだま」の特急料金は同じです。
つまり、どの新幹線を選ぶかによって、移動時間だけでなく、支払う料金も変わってくるということですね。
この記事では、3つの新幹線の料金の違いはもちろん、所要時間や停車駅、さらにはお得に乗るためのコツまで、あなたの旅に役立つ情報を分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、あなたの旅行プランにぴったりの新幹線がきっと見つかりますよ。
この記事を読むと分かること
- のぞみ・ひかり・こだまの具体的な料金の違い
- 料金だけでなく所要時間や停車駅の違い
- なぜ「のぞみ」だけ料金が高いのかという理由
- 区間別の料金と所要時間の一覧
- 新幹線に少しでも安く乗るための予約方法
- あなたの目的に合った最適な新幹線の選び方
のぞみ・ひかり・こだまの料金の違いを分かりやすく解説
新幹線のきっぷの料金って、ちょっと複雑に感じますよね。
実は、料金は「運賃」と「特急料金」という2つの要素で決まります。
運賃は移動距離によって決まる基本的な料金で、これはどの新幹線に乗っても同じです。
ポイントは「特急料金」で、ここで「のぞみ」「ひかり」「こだま」の差が生まれます。
ここでは、その料金の違いがどこから来るのか、基本的な仕組みを詳しく見ていきましょう。
3つの新幹線の料金は「特急料金」で変わる
新幹線のきっぷ代は、「運賃」と「特急料金」の合計で成り立っています。
「運賃」は、乗車区間の距離に応じて決まる基本的な電車代のようなものです。
そのため、東京から新大阪まで乗る場合、運賃はどの新幹線でも同額になります。
一方で、「特急料金」は新幹線の速さや快適さに対する追加料金です。
この特急料金が「のぞみ」と、「ひかり」「こだま」で異なるため、最終的な支払額に違いが出てくるというわけです。
なぜ「のぞみ」の料金は高いのか?
「のぞみ」の料金が他の新幹線より少し高いのは、停車駅が少なく、目的地まで一番速く到着できるからです。
例えば東京駅から新大阪駅まで行く場合、「のぞみ」なら約2時間半で着きます。
一方、「ひかり」は約3時間、「こだま」だと約4時間かかります。
この速さという付加価値に対して、数百円の追加料金が設定されているのです。
まさに「時間をお金で買う」という選択肢が「のぞみ」だと言えますね。
「ひかり」と「こだま」の料金が同じなのはなぜ?
「ひかり」と「こだま」では停車駅の数も所要時間も違うのに、特急料金は同じです。
不思議に思うかもしれませんが、これはJRの料金体系でそのように決められています。
特急料金の区分が、「のぞみ」と「ひかり・こだま」という2つのグループに分かれていると考えると分かりやすいです。
そのため、所要時間が異なる「ひかり」と「こだま」でも、特急料金は同額になるのですね。
自由席の料金はどの新幹線も同じ
指定席の特急料金には差がありますが、自由席の特急料金は「のぞみ」「ひかり」「こだま」のどれに乗っても同じ金額です。
そのため、どの新幹線に乗るか決めていないけれど、とりあえず自由席で移動したいという場合には、料金の差を気にする必要はありません。
ただし、自由席の特急料金は、シーズンによって料金が変動します。
連休などの繁忙期は200円増し、逆に閑散期は200円引きになるので、旅行の計画を立てる際は注意しましょう。
グリーン車の料金体系とそれぞれの違い
グリーン車を利用する場合も、普通車の指定席と同じように料金に差が出ます。
グリーン料金は、普通車の特急料金に加えて、さらに追加で支払う料金です。
このグリーン料金も速達性の高い「のぞみ」が最も高く設定されています。
「ひかり」と「こだま」のグリーン料金は同額です。
より快適な空間で、より速く移動したい場合は「のぞみ」のグリーン車、少し時間に余裕があるなら「ひかり」や「こだま」のグリーン車を選ぶと良いでしょう。
のぞみ・ひかり・こだまの料金以外の違いは所要時間と停車駅
新幹線を選ぶとき、料金と同じくらい大切なのが「所要時間」と「停車駅」です。
せっかくの旅行ですから、移動時間も計画のうちですよね。
「のぞみ」が一番速いのは分かったけど、じゃあ「ひかり」や「こだま」はどんな駅に停まるの?と気になりませんか。
ここでは、それぞれの新幹線のキャラクターとも言える、所要時間と停車駅の違いを詳しくご紹介します。
自分の旅のスタイルに合うのはどれか、イメージしながら見てみてください。
最も速い「のぞみ」の停車駅一覧
「のぞみ」は、東海道・山陽新幹線の花形ともいえる最速達タイプです。
停車駅を主要な都市に絞ることで、速いスピードを実現しています。
そのため、ビジネスでの利用や、一刻も早く目的地に着きたい場合に最適です。
- 主な停車駅
- 東京
- 品川
- 新横浜
- 名古屋
- 京都
- 新大阪
- 新神戸
- 岡山
- 広島
- 小倉
- 博多
バランス型の「ひかり」の停車駅一覧
「ひかり」は、「のぞみ」が通過してしまう駅にも停車する、バランスの取れた新幹線です。
「のぞみ」よりは時間がかかりますが、その分、幅広い駅をカバーしています。
例えば、静岡や浜松、福山といった都市へ行く際にとても便利です。
料金と速さ、停車駅のバランスが良いので、目的地によっては「ひかり」がベストな選択肢になることも多いですよ。
時間帯によっては停車パターンが異なるので、利用する際は確認が必要です。
各駅停車の「こだま」の停車駅一覧
「こだま」は、東海道・山陽新幹線のすべての駅に停車する、各駅停車タイプの新幹線です。
所要時間は3つの中で最も長くなりますが、小さな駅へアクセスできる唯一の手段です。
熱海や三島、新富士といった観光地へのアクセスに重宝します。
また、後から来る「のぞみ」や「ひかり」の通過待ちで駅に数分停車することもあります。
時間を有効活用して、駅弁を買ったりするのも「こだま」旅の楽しみ方のひとつかもしれませんね。
東京駅から新大阪駅までの所要時間比較
言葉で説明するよりも、実際の所要時間を見比べた方が分かりやすいですよね。
多くの人が利用する東京駅から新大阪駅までの区間で、3つの新幹線の所要時間を比較してみました。
| 新幹線の種類 | 所要時間の目安 |
| のぞみ | 約2時間30分 |
| ひかり | 約3時間 |
| こだま | 約4時間 |
このように、同じ区間でも最大で1時間半もの差が出ます。
この時間差が、「のぞみ」の追加料金の理由であり、旅のプランを大きく左右するポイントになるのです。
【区間別】のぞみ・ひかり・こだまの料金と所要時間一覧
これまで料金や時間の違いについて解説してきましたが、やはり気になるのは自分が利用する区間の具体的な情報ですよね。
ここでは、出張や旅行でよく使われる主要な区間をピックアップしました。
それぞれの区間における「のぞみ」「ひかり」「こだま」の料金と所要時間の目安を一覧表にまとめています。
あなたの次の旅の計画に、ぜひこのデータを役立ててください。
※料金は通常期の指定席のものです。
東京・品川 ⇔ 名古屋
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 11,300円 | 約1時間40分 |
| ひかり | 11,090円 | 約1時間40分~2時間 |
| こだま | 11,090円 | 約2時間40分 |
東京・品川 ⇔ 京都
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 14,170円 | 約2時間15分 |
| ひかり | 13,850円 | 約2時間40分 |
| こだま | 13,850円 | 約3時間40分 |
東京・品川 ⇔ 新大阪
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 14,720円 | 約2時間30分 |
| ひかり | 14,400円 | 約3時間 |
| こだま | 14,400円 | 約4時間 |
東京・品川 ⇔ 岡山
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 17,600円 | 約3時間20分 |
| ひかり | 17,280円 | 約3時間50分 |
| こだま | – | – |
東京・品川 ⇔ 広島
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 19,440円 | 約4時間 |
| ひかり | 19,120円 | 約4時間50分 |
| こだま | – | – |
東京・品川 ⇔ 博多
| 新幹線の種類 | 料金(指定席) | 所要時間 |
| のぞみ | 23,800円 | 約5時間 |
| ひかり | 23,480円 | – |
| こだま | – | – |
予約方法で料金が変わる!新幹線に安く乗るための4つのコツ
新幹線の料金は決まっていると思っていませんか?
実は、予約方法を少し工夫するだけで、もっとお得に新幹線を利用できるんです。
特にインターネットを使った予約サービスは、割引率も高くてとっても便利ですよ。
定価で乗るのはもったいないかもしれません。
ここでは、知っていると得をする、新幹線に安く乗るための4つのコツをご紹介します。
次の旅行からさっそく試せるものばかりなので、ぜひチェックしてくださいね。
早めの予約で安くなる「早特商品」
旅行の計画が早く決まっているなら、「早特商品」の利用が断然おすすめです。
これは、乗車日の数週間前や数日前に予約することで、通常より安い価格で指定席が購入できるサービスです。
例えば「EX早特21ワイド」なら、21日前までの予約で「のぞみ」の指定席が大幅に割引になります。
席数には限りがあり、人気の便はすぐに売り切れてしまうこともあります。
予定が決まったら、なるべく早く予約するのがお得に乗るための最大のコツです。
ネット予約サービス「スマートEX」のメリット
「スマートEX」は、年会費無料で誰でも気軽に利用できるインターネット予約サービスです。
お手持ちの交通系ICカード(SuicaやPASMOなど)を登録すれば、きっぷを受け取ることなく、スマホ一つで新幹線に乗れてしまいます。
窓口や券売機に並ぶ必要がないのは、とても楽ですよね。
また、乗車前なら何度でも手数料無料で予約の変更ができるのも大きなメリットです。
急な予定変更にも対応しやすいので、登録しておいて損はないサービスですよ。
さらにお得な「エクスプレス予約」とは
新幹線を頻繁に利用するなら、「エクスプレス予約」がおすすめです。
こちらは年会費1,100円(税込)がかかりますが、その分「スマートEX」よりも割引率が高いのが特徴です。
一年中、お得な会員価格で「のぞみ」「ひかり」「こだま」の指定席を予約できます。
また、グリーン車をお得に利用できる「G特典」など、ヘビーユーザーには嬉しい特典も満載です。
年に数回以上、長距離の新幹線に乗る機会があるなら、年会費を払っても十分元が取れるでしょう。
「ぷらっとこだま」で格安移動
時間に余裕があって、とにかく交通費を節約したいという方には「ぷらっとこだま」という選択肢があります。
これはJR東海ツアーズが販売している旅行商品で、名前の通り「こだま」の指定席に格安で乗車できるプランです。
通常のきっぷよりも大幅に安く、さらに1ドリンク引換券まで付いてくるのが嬉しいポイント。
ただし、予約後の変更ができなかったり、乗り遅れた場合はきっぷが無効になったりと、制約もあります。
ルールをしっかり理解した上で利用すれば、これ以上ないほどお得な移動手段になります。
あなたの旅に最適な新幹線の選び方
ここまで、料金、時間、停車駅、そしてお得な予約方法について見てきました。
たくさんの情報がありましたが、結局自分はどれを選べばいいの?と迷ってしまうかもしれませんね。
でも、もう大丈夫です。
それぞれの新幹線の特徴が分かれば、あなたの旅の目的やスタイルに合わせて、最適な一台を選ぶことができます。
ここでは、目的別にどんな人にはどの新幹線がおすすめなのかを、分かりやすくまとめてみました。
とにかく急ぐ人は「のぞみ」一択
出張や冠婚葬祭など、分刻みのスケジュールで移動しなければならない。
あるいは、移動時間はできるだけ短くして、現地での滞在時間を長く楽しみたい。
そんな風に、時間を何よりも優先したいあなたには「のぞみ」が最適です。
他の新幹線より少し料金は高くなりますが、その価値は十分にあります。
運行本数も最も多いので、乗りたい時間に乗りやすいのも「のぞみ」の大きなメリットと言えるでしょう。
料金と速さのバランスを求めるなら「ひかり」
目的地が「ひかり」の停車駅で、なおかつ少しでも交通費を抑えたい。
そんなあなたには、料金と速さのバランスが取れた「ひかり」がおすすめです。
「のぞみ」と比べて数百円安くなる上、所要時間の差もそれほど大きくない区間もあります。
特に、静岡や浜松など、「のぞみ」が通過してしまう都市へ行く場合には「ひかり」が第一候補になります。
浮いたお金で、旅先でのランチを少しリッチにするのも素敵ですね。
時間をかけても安く行きたいなら「こだま」
旅の移動時間そのものを楽しみたい、時間に縛られずのんびり行きたい。
そして、交通費はできる限り安く済ませたい。
そんなあなたには「こだま」がぴったりです。
「ぷらっとこだま」のようなお得なプランを利用すれば、驚くほど安く移動できることもあります。
各駅に停まるので、車窓からの風景の変化をゆっくり楽しむことができます。
急がない旅だからこそ味わえる、贅沢な時間の使い方かもしれません。
のぞみ・ひかり・こだまの料金に関するよくある質問
新幹線の料金システムは、知れば知るほど細かい疑問が出てくるものです。
指定席っていつから予約できるの?もし乗り遅れたらきっぷはどうなっちゃうの?
そんな、いざという時に知っておきたいことや、さらにお得に乗るための知識はまだまだあります。
ここでは、多くの人が疑問に思うよくある質問をピックアップして、分かりやすくお答えしていきます。
旅の前の不安を解消して、安心して新幹線を利用しましょう。
指定席の予約はいつからできる?
新幹線の指定席は、乗車する日の1ヶ月前の午前10時から、全国のJRの主な駅の「みどりの窓口」や旅行センター、主な旅行会社で一斉に発売されます。
また、「スマートEX」や「エクスプレス予約」などのインターネット予約サービスでは、さらに1週間前から事前申し込みができる場合もあります。
ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期は、発売と同時に売り切れてしまうことも少なくありません。
予定が決まったら、発売日にすぐに予約できるよう準備しておくのがおすすめです。
乗り遅れた場合、きっぷはどうなる?
予約していた指定席の新幹線に乗り遅れてしまった場合でも、きっぷは無効にはなりませんので安心してください。
乗り遅れた当日に限り、後続の「ひかり」「こだま」の自由席に乗車することができます。
もし後続の「のぞみ」に乗りたい場合は、自由席に乗れますが、「のぞみ」の指定席特急券を持っていた場合に限られます。
ただし、差額の払い戻しはありませんし、指定席に座ることはできないので注意が必要です。
乗り遅れそうだと思ったら、慌てずに駅員さんに相談しましょう。
往復割引を利用するための条件は?
往復で新幹線を利用するなら、「往復割引」が使えないかチェックしてみましょう。
往復割引は、片道の営業キロが601km以上ある区間を往復で利用する場合に適用されます。
割引になるのは「特急料金」ではなく、「運賃」の部分です。
行きと帰りの運賃がそれぞれ1割引になるので、長距離を移動するほどお得になります。
例えば、東京から岡山や広島、博多へ行く場合は適用されます。
きっぷの有効期間は行きも帰りも長めに設定されているので、数日間の旅行でも利用できますよ。
のぞみ・ひかり・こだま 料金の違いまとめ
- のぞみ・ひかり・こだまの料金の違いは「特急料金」の差です。
- 移動距離で決まる「運賃」は3つの新幹線で同じです。
- 最も速い「のぞみ」は、特急料金が数百円高く設定されています。
- 「ひかり」と「こだま」の特急料金は同じ金額です。
- 自由席の料金は、どの新幹線に乗っても同じです。
- 料金以外の大きな違いは「所要時間」と「停車駅」です。
- とにかく速さを求めるなら「のぞみ」が最適です。
- 料金と速さのバランスが良いのは「ひかり」です。
- 時間をかけても安く行きたいなら「こだま」がおすすめです。
- 「スマートEX」や「エクスプレス予約」を使えばネットで簡単に安く予約できます。
- 早く予約するほど安くなる「早特商品」がお得です。
- 「ぷらっとこだま」は「こだま」限定の格安旅行商品です。
- 片道601km以上の移動なら「往復割引」で運賃が1割引になります。
- 指定席の予約は乗車日の1ヶ月前から可能です。
- 指定席に乗り遅れても、後続の列車の自由席に乗ることができます。
