カジュアル面談やスカウトメールの返信で「選考に進ませていただきたい」と伝える際、どんなメールを送れば良いか迷いますよね。
このメールは、あなたの第一印象を左右する大切な一通です。
丁寧な言葉遣いやマナーを守ることはもちろん、入社したいという熱意を伝えることで、採用担当者に良い印象を与えられます。
基本的な構成さえ押さえれば、決して難しいものではありません。
この記事では、状況別にそのまま使える例文から、好印象を与えるポイント、返信がない場合の対処法まで、選考に進みたい気持ちを伝えるメールの書き方を分かりやすく紹介します。
この記事を読むと分かること
- コピペで使える、状況別の「選考に進みたい」メール例文
- メールの基本的な構成とビジネスマナー
- 採用担当者に「会ってみたい」と思わせる好印象ポイント
- 選考に進むか迷っている場合や、辞退する場合の誠実な伝え方
- メールを送る際のよくある質問と、その答え
選考に進ませていただきたいメールの例文を状況別に紹介します
「選考に進みたい」と一言でいっても、そのメールを送るタイミングや状況は様々です。
カジュアル面談の後なのか、企業からのスカウトへの返信なのかによって、少しずつ文章のニュアンスも変わってきます。
ここでは、どんな状況でも失礼なく、かつ自分の熱意が伝わるメールの例文を4つのパターンに分けて紹介します。
あなたの状況にぴったりの例文を見つけて、ぜひ活用してみてください。
【基本】カジュアル面談後やスカウトへの返信で使える例文
カジュアル面談後や、転職サイト経由で届いたスカウトメールに返信する際の、最も基本的な例文です。
面談の機会をいただいたことへの感謝と、選考に進みたいという明確な意思を伝えましょう。
件名:選考希望のご連絡【氏名】
本文:
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。
先日、カジュアル面談の機会をいただきました〇〇(氏名)です。
その節は、お忙しい中お時間を割いていただき、誠にありがとうございました。
〇〇様のお話を通じて、貴社の〇〇という事業内容や、〇〇な社風に大変魅力を感じました。
ぜひ、次の選考に進ませていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
面接の日程調整と合わせて選考希望を伝える場合
企業から面接日程の候補を提示されたメールに返信する形で、選考に進みたい意思を伝えるパターンです。
日程調整と合わせて、改めて感謝と意欲を伝えることで、より丁寧な印象になります。
件名:Re: 面接日程のご連絡【氏名】
本文:
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。
〇〇(氏名)です。
この度は、面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。
また、日程のご調整もいただき、重ねて御礼申し上げます。
ご提示いただいた日程の中から、下記の日時を希望いたします。
第一希望:〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~
第二希望:〇月〇日(〇)〇〇:〇〇~
貴社で貢献したいという気持ちが一層強まっております。
当日は何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
企業説明会後に個別に連絡する場合
企業説明会に参加した後、個別に採用担当者へ連絡するケースです。
説明会で特に印象に残った点を具体的に伝えることで、その他大勢の参加者から一歩リードできます。
件名:選考希望のご連絡(〇月〇日 会社説明会参加)【氏名】
本文:
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。
〇月〇日に開催された貴社の会社説明会に参加させていただきました、〇〇(氏名)と申します。
〇〇様がご説明くださった〇〇というプロジェクトのお話に大変感銘を受け、ぜひ私も貴社の一員として貢献したいと強く感じました。
つきましては、ぜひ選考の機会をいただきたく、ご連絡いたしました。
ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
一度は回答を保留した選考への参加を希望する場合
何らかの理由で一度は回答を保留したものの、やはり選考に進みたいと考え直した場合のメールです。
保留をお願いしていたことへのお詫びと、改めて考えた上での結論であることを丁寧に伝えましょう。
件名:【選考に関するご連絡】氏名
本文:
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。
先日、選考についてご連絡いたしました〇〇(氏名)です。
先日は、回答をお待ちいただき、誠にありがとうございました。
改めて検討させていただいた結果、ぜひ選考に進ませていただきたく、ご連絡いたしました。
こちらの都合でご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
もし選考の機会をいただけるようでしたら、幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
選考に進ませていただきたいメールを送る際の基本構成とマナー
採用担当者は、毎日たくさんのメールをチェックしています。
そのため、パッと見て誰から、どんな内容のメールなのかが分かるように書くのが、社会人としての最低限のマナーです。
ここでは、メールを送る前に必ず押さえておきたい、基本的な構成とルールについて解説します。
件名の付け方から署名の書き方まで、一つ一つ確認していきましょう。
件名は「【選考希望のご連絡】氏名」で要件を明確に
件名は、メールの顔とも言える重要な部分です。
採用担当者が件名を見ただけで、誰からのどんな要件のメールかが瞬時に分かるようにしましょう。
「【選考希望のご連絡】〇〇 〇〇(フルネーム)」のように、用件と氏名を簡潔に入れるのがベストです。
「お世話になっております」や「ありがとうございました」といった件名は、他のメールに埋もれてしまい、開封が後回しにされる可能性があるので避けましょう。
宛名の正しい書き方(会社名・部署・担当者名)
宛名は、相手への敬意を示す最初のステップです。
間違えてしまうと失礼にあたるので、送信前に必ず確認しましょう。
基本の形は以下の通りです。
- 会社名(株式会社なども略さず正式名称で)
- 部署名
- 役職(分かれば)
- 担当者名 様
担当者の名前が分からない場合は、「採用ご担当者様」と記載すれば問題ありません。
会社や部署宛に送る場合は、「株式会社〇〇 人事部 御中」のように「御中」を使います。
本文に盛り込むべき5つの要素とは
メールの本文は、基本的に5つの要素で構成されています。
この流れに沿って書けば、分かりやすく、失礼のない文章になります。
- 宛名:会社の正式名称、部署名、担当者名などを正しく記載します。
- 挨拶と名乗り:「お世話になっております。〇〇です。」と簡潔に挨拶し、自分の名前を名乗ります。
- 本題:選考に進みたいという意思を明確に伝えます。面談のお礼や入社意欲もこの部分に含めましょう。
- 結びの挨拶:「お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。」など、相手を気遣う言葉で締めくくります。
- 署名:自分の氏名、住所、電話番号、メールアドレスを記載します。
この型を覚えておくと、どんなビジネスメールにも応用できて便利です。
締め・署名の書き方で押さえるべきポイント
本文を書き終えたら、結びの挨拶と署名で締めくくります。
結びの挨拶は、「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。」や「お忙しいところ恐縮ですが、ご連絡いただけますと幸いです。」といった、丁寧な表現を選びましょう。
その後に、自分の連絡先をまとめた「署名」を記載します。
署名には、氏名(フルネーム)、住所、電話番号、メールアドレスを必ず入れましょう。
毎回手で入力するのは大変なので、メールソフトの署名設定機能を使ってテンプレートを登録しておくのがおすすめです。
採用担当者に好印象を与える返信のポイント
ただマニュアル通りにメールを送るだけでなく、ちょっとした工夫で採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせることができます。
大切なのは、感謝の気持ちと入社への熱意を、自分の言葉で伝えることです。
ここでは、他の候補者と差がつく、好印象を与えるための3つのポイントを紹介します。
難しいことではないので、ぜひ意識してみてください。
返信するタイミングはいつがベストか
返信するタイミングは、早ければ早いほど良いです。
理想は、面談やメールを受け取ってから24時間以内。
遅くとも2営業日以内には返信しましょう。
返信の速さは、志望度の高さや仕事のスピード感のアピールに繋がります。
「すぐに対応してくれる、しっかりした人だな」という印象を持ってもらえます。
逆に、返信が遅いと「うちの会社にはあまり興味がないのかな?」と思われてしまう可能性があるので注意が必要です。
面談や面接のお礼を一言添えて感謝を伝える
メールの本題に入る前に、まずは時間を割いてくれたことへの感謝を伝えましょう。
「先日は、お忙しい中、面談の機会をいただきありがとうございました。」
この一文があるだけで、メール全体の印象がぐっと丁寧になります。
採用担当者も、自分の時間を割いて候補者と向き合っています。
そのことに対する感謝と敬意を示すのは、社会人としての基本的なマナーです。
感謝の気持ちを伝えることで、相手も気持ちよくメールを読み進めることができます。
なぜその企業で働きたいのかという意欲を示す
例文をそのまま使うだけでなく、自分の言葉で入社意欲を伝えることが重要です。
「面談で伺った〇〇という点に、特に魅力を感じました。」
「貴社の〇〇という理念に共感し、ぜひ私も貢献したいと考えております。」
このように、面談や説明会で感じたこと、その企業のどこに惹かれたのかを具体的に一言添えるだけで、「ちゃんと考えてくれているな」という熱意が伝わります。
自分だけのオリジナルな一文を加えて、他の候補者との違いをアピールしましょう。
選考に進むか迷っている場合の正直なメールの書き方
転職活動をしていると、複数の企業から同時に声がかかることもありますよね。
「すごく魅力的なんだけど、他の会社の結果も見てから決めたい…」そんな風に、すぐに返事ができずに迷ってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、正直に状況を伝えるのが一番です。
ここでは、相手に失礼な印象を与えずに、回答を待ってもらうための誠実なメールの書き方を紹介します。
検討中であることを正直に伝える例文
すぐに決断できない場合、曖昧な返事をしたり、連絡を先延ばしにしたりするのは最も良くありません。
正直に「少し考えさせてください」と伝えるのが、最も誠実な対応です。
件名:Re: 面接日程のご連絡【氏名】
本文:
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。
〇〇(氏名)です。
この度は、選考の機会をいただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮なのですが、すぐにお返事をすることが難しいため、少しだけお時間をいただくことは可能でしょうか。
前向きに検討しておりますので、〇月〇日までには必ずお返事いたします。
こちらの都合で申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
署名(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
いつまでに回答できるかを明確に提示する
ただ「考えさせてください」と伝えるだけでは、採用担当者は「いつまで待てばいいのだろう?」と困ってしまいます。
回答を保留にしたい場合は、必ず「〇月〇日までにお返事いたします」のように、具体的な日付を提示しましょう。
期限を自分で設定することで、相手に安心感を与えるだけでなく、自分自身の意思決定のデッドラインにもなります。
約束した期日は、必ず守るようにしてください。
給与や待遇面で確認したいことがある場合の聞き方
選考に進むかどうかを決める上で、給与や福利厚生などの条件面は非常に重要な要素です。
聞きにくいことかもしれませんが、入社後のミスマッチを防ぐためにも、疑問点は事前に解消しておくべきです。
「差し支えなければ、〇〇についてお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「もし可能でしたら、貴社の給与規定について、もう少し詳しくお教えいただけますでしょうか。」
このように、「差し支えなければ」「もし可能でしたら」といったクッション言葉を使うことで、柔らかく質問することができます。
やむを得ず選考を辞退する場合のメール例文
転職活動を進める中で、残念ながら選考を辞退しなければならない状況も出てきます。
「他の会社に決まった」「考えてみたら、少しイメージと違った」など、理由は様々でしょう。
どんな理由であれ、貴重な時間を割いてくれた企業への感謝と、辞退することへのお詫びを伝えるのがマナーです。
ここでは、円満に選考を辞退するためのメール例文とポイントを解説します。
辞退の意思とお詫びを明確に伝えること
選考を辞退するメールで最も大切なのは、辞退する意思を最初にハッキリと伝えることです。
件名にも「選考辞退のご連絡【氏名】」と明記しましょう。
本文では、まず選考の機会をいただいたことへの感謝を述べ、その上で「誠に勝手ながら、今回の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。」と辞退の意思を明確に伝えます。
最後に、迷惑をかけることへのお詫びの言葉を添えるのを忘れないようにしましょう。
辞退理由は「一身上の都合」で問題ないか
辞退の理由を正直に伝える必要はありません。
「他社から内定をいただいたため」などと正直に書くと、相手によってはあまり良い印象を持たない可能性もあります。
このような場合は、「一身上の都合により」という定型句を使うのが最も無難で、一般的です。
採用担当者もこの表現には慣れているため、深く詮索されることはほとんどありません。
感謝とお詫びの気持ちが丁寧に伝わっていれば、問題なく円満に辞退できます。
「選考に進みたい」というメールに関するよくある質問
ここまで、選考に進むためのメールの書き方を様々な角度から見てきました。
最後に、多くの人が疑問に思うであろうポイントをQ&A形式でまとめます。
「メールじゃなくて電話はダメ?」「返事が来なかったらどうしよう?」といった、いざという時の不安をここで解消しておきましょう。
送信ボタンを押す前に、ぜひ一度目を通してみてください。
メールではなく電話で連絡するのは失礼にあたるか
基本的には、メールで連絡するのがおすすめです。
採用担当者は日中、面接や会議などで忙しくしていることが多いため、電話は相手の時間を奪ってしまう可能性があります。
また、メールであれば、やり取りの内容が文章として残るため、「言った・言わない」のトラブルを防ぐことにも繋がります。
ただし、企業側から「電話でご連絡ください」と指示があった場合や、緊急の用件の場合は、もちろん電話で連絡して問題ありません。
企業から返信が来ない場合の対処法
メールを送ってから3〜5営業日ほど待っても返信がない場合は、催促のメールを送ってみましょう。
担当者が見落としていたり、迷惑メールフォルダに入ってしまっていたりする可能性も考えられます。
その際は、件名を「【再送】選考希望のご連絡/氏名」とし、本文で「先日は〇〇の件でご連絡いたしましたが、その後いかがでしょうか。」と、丁寧に進捗を伺う形にしましょう。
決して相手を責めるような文面にはしないよう、注意が必要です。
送信前に必ず確認すべきチェックリスト
メールは一度送ってしまうと、取り消すことができません。
うっかりミスで評価を下げてしまわないよう、送信ボタンを押す前に必ず以下の項目をチェックする習慣をつけましょう。
- 宛名(会社名、部署名、担当者名)は間違っていないか?
- 誤字・脱字はないか?
- 自分の名前や連絡先(署名)は正しく記載されているか?
- 件名は分かりやすく、簡潔か?
- 言葉遣いは丁寧か?
- 添付ファイルを忘れていないか?(必要な場合)
声に出して読み返してみると、間違いに気づきやすくなるのでおすすめです。
選考に進ませていただきたいメール例文のまとめ
- 選考に進みたいメールは、感謝と熱意を伝えることが重要です。
- 例文を参考にしつつ、自分の言葉で意欲を示す一文を加えましょう。
- 件名は「【選考希望のご連絡】氏名」のように、用件と名前を明確にします。
- 返信は24時間以内に行うと、志望度の高さが伝わります。
- 宛名や敬語など、基本的なビジネスマナーを守ることが信頼に繋がります。
- 回答を保留する場合は、正直に伝え、いつまでに返事できるか期日を示しましょう。
- やむを得ず選考を辞退する際は、感謝とお詫びを伝え、理由は「一身上の都合」で問題ありません。
- メールは文章として残るため、電話よりもメールでの連絡が基本です。
- 企業から返信がない場合は、3〜5営業日待ってから、丁寧な言葉で問い合わせてみましょう。
- 送信前には必ず、宛名や誤字脱字などのセルフチェックを行うことが大切です。
- カジュアル面談後や企業説明会後など、状況に応じた例文を活用しましょう。