お風呂場や部屋の隅で、あの独特な見た目の虫「ゲジゲジ」を突然見つけて、思わず固まってしまった…そんな経験はありませんか?
家でゲジゲジを一度でも見かけたなら、残念ながら、他にも仲間が潜んでいる可能性は高いです。
なぜなら、あなたの家がゲジゲジにとって「エサが豊富で過ごしやすい快適な場所」になっている証拠だから。
でも、ゴキブリのように何十匹、何百匹と大繁殖することは稀なので、まずは落ち着いてください。
この記事では、ゲジゲジが一匹いたら本当に他にもいるのか、その理由から、目の前のゲジゲジの正しい退治方法、そして二度と家の中で出会わないための完璧な予防策まで、分かりやすくお話しします。
もう、あの姿に怯える必要はありません。
この記事を読むと分かること
- ゲジゲジが一匹いたら、他にもいる可能性が高い理由
- ゲジゲジは本当に「益虫」なのか、人間に害はないのか
- 危険な「ムカデ」との簡単な見分け方(写真比較あり)
- 殺虫剤を使いたくない場合の安全な駆除方法
- ゲジゲジの侵入経路と、それを完全に塞ぐ方法
- 二度とゲジゲジを見なくてすむ、最強の予防策
ゲジゲジが家に一匹いたら仲間もいる?その理由と取るべき行動
家の中でゲジゲジに遭遇してしまった時、一番気になるのは「この一匹だけなの?それとも、見えないところにもっといるの?」ということですよね。
ここでは、その疑問にハッキリお答えします。
そして、なぜゲジゲジがあなたの家を選んで現れたのか、その理由を解き明かしていきます。
原因が分かれば、やるべき対策も見えてきますよ。
結論:ゴキブリのように100匹いることは稀だが、他にも潜んでいる可能性大
はい、ゲジゲジを家で一匹見つけたら、他にも潜んでいる可能性は非常に高いです。
ただし、希望を持ってください。
ゴキブリのように、一匹見たら100匹いる…というような絶望的な状況になることは、まずありません。
ゲジゲジはゴキブリほどの繁殖力はなく、単独で行動することが多いからです。
とはいえ、一匹いるということは、そのゲジゲジが住みやすい環境である証拠。
なので、目に見えていないだけで、数匹の仲間が壁の隙間や家具の裏などに隠れていると考えた方がよいでしょう。
なぜならエサ(ゴキブリ等)と快適な住処がそこにあるから
ゲジゲジがあなたの家に現れたのは、決して偶然ではありません。
彼らが家の中に侵入してくるのには、はっきりとした理由があります。
それは、「豊富なエサ」と「快適な住処」がそこにあるからです。
ゲジゲジは肉食で、主なエサはゴキブリやその卵、クモ、ダニといった他の害虫たち。
つまり、ゲジゲジがいるということは、そのエサとなる虫たちがあなたの家にいる、というサインでもあるのです。
ゲジゲジが好む家の特徴【湿気・暗闇・エサ】
ゲジゲジが「ここ、住みやすい!」と感じる家には、共通した特徴があります。
あなたの家が当てはまっていないか、チェックしてみてください。
- 湿気が多い:お風呂場、洗面所、キッチン、結露しやすい窓際など、ジメジメした場所が大好きです。
- 暗くて狭い隙間がある:家具の裏、エアコンの内部、壁のひび割れ、段ボールの中など、隠れられる場所を好みます。
- エサが豊富:ゴキブリやクモなどをよく見かける家は、ゲジゲジにとって最高のレストランです。
- 家の周りに緑が多い:庭の落ち葉の下や植木鉢の裏、石垣の間などは、ゲジゲジの格好の潜伏場所。そこから家に侵入してきます。
家にゲジゲジが一匹いたらまず確認すべきこと【益虫って本当?】
ゲジゲジについて調べていると、「益虫(えきちゅう)」という言葉を目にすることがあります。
益虫とは、人間にとって良い働きをしてくれる虫のこと。
でも、あの見た目で「良い虫」と言われても、素直に受け入れるのは難しいですよね。
ここでは、ゲジゲジの本当の姿、人間への害の有無、そして益虫と呼ばれる理由について、しっかり確認していきましょう。
ゲジゲジは人間を刺す?毒の有無と直接的な害について
ゲジゲジは、基本的におとなしい性格で、自ら人間を攻撃してくることはありません。
毒も持っていますが非常に弱く、万が一噛まれたとしても、人体に影響が出ることはほとんどないと言われています。
ただし、こちらから手を出したり、身の危険を感じさせたりすると、防衛のために顎で噛みついてくることがあります。
直接的な害は少ないですが、やはり不快な虫であることには変わりありませんね。
実はゴキブリを捕食する「益虫」と呼ばれる理由
ゲジゲジが「益虫」と呼ばれる最大の理由は、彼らが大のゴキブリハンターだからです。
ゲジゲジは非常に素早く動き、ゴキブリやその幼虫、さらには卵(卵鞘)まで捕食してくれます。
他にもクモやダニ、蚊、蛾など、家の中にいるさまざまな不快な虫を食べてくれる、いわば「家の用心棒」のような存在。
見た目は最悪ですが、実は私たちの見えないところで、害虫の数を減らす手助けをしてくれているのです。
赤ちゃんやペットへの影響は大丈夫?
ゲジゲジが赤ちゃんや犬・猫などのペットに直接的な害を及ぼすことは、ほとんど考えられません。
毒性も弱く、積極的に攻撃してくることもないからです。
ただし、好奇心旺盛な赤ちゃんやペットが、ゲジゲジに手を出してしまう可能性はゼロではありません。
また、ゲジゲジの死骸やフンがアレルギーの原因になることも稀にあります。
衛生的とは言えないので、やはり見つけたら放置せず、きちんと駆除するのが安心です。
放置した場合の繁殖力と寿命
ゲジゲジの繁殖力は、ゴキブリに比べると高くありません。
一度に産む卵の数は多いですが、それがすべて成虫になれるわけではないからです。
しかし、問題はその寿命。ゲジゲジは意外と長生きで、5〜6年生きることもあります。
つまり、一度家に住み着かれてしまうと、エサがある限り、何年もの間ずっと居座り続けてしまう可能性があるのです。
見つけたら放置せず、早めに対策を打つことが重要になります。
その虫、本当にゲジゲジ?危険なムカデとの簡単な見分け方
家で足の多い虫を見つけた時、それがゲジゲジなのか、それとも危険なムカデなのか、正しく見分けることは非常に重要です。
ムカデは強い毒を持っていて、刺されると激しく痛み、腫れ上がります。
対処法も全く違うので、パニックになる前に、まずは冷静に観察して見分けられるようになりましょう。
ここでは、誰でも簡単にできる見分け方のポイントを解説します。
【写真で比較】足の長さと胴体の色ですぐ分かる違い
写真がなくても、ポイントさえ押さえれば見分けは簡単です。
表で特徴を比べてみましょう。
ゲジゲジ(ゲジ) | ムカデ | |
見た目 | 全体的にひょろひょろ | 全体的にゴツゴツ、平たい |
足 | 長くて細い。糸のよう | 短くて太い。しっかりしている |
胴体 | 灰色っぽく、丸みがある | 黒や赤褐色で、平べったい |
動き | とにかく速い。予測不能 | 比較的ゆっくり。にょろにょろ動く |
毒性 | 弱い。害はほぼない | 強い。刺されると激しく痛む |
一番分かりやすいのは「足の長さ」です。細くて長い足がたくさん生えていたらゲジゲジ、短くてしっかりした足ならムカデ、と覚えておきましょう。
動きの速さが全く違う!俊敏なのはどっち?
動きの速さは、両者を見分ける決定的なポイントです。
圧倒的に速いのは、ゲジゲジの方。
カサカサカサッ!と、目で追うのが大変なほどのスピードで壁や天井を走り回ります。
一方、ムカデは地面を這うように、比較的ゆっくりと、にょろにょろと動きます。
もし、目の前の虫が驚異的なスピードで逃げていったら、それはほぼ間違いなくゲジゲジです。
危険度が段違い!もしムカデだった場合の正しい対処法
もし見つけた虫がムカデだった場合は、絶対に素手で触ったり、叩いたりしないでください。
非常に危険です。
ムカデは殺虫剤に弱いので、距離をとってムカデ用の殺虫スプレーを噴射するのが最も安全な対処法。
熱にも弱いので、熱湯をかけるのも効果的です。
万が一刺されてしまったら、すぐに傷口を43℃以上のお湯で洗い流し(ムカデの毒は熱で弱まる)、速やかに皮膚科を受診しましょう。
目の前のゲジゲジを今すぐ退治!正しい駆除方法
ゲジゲジが益虫だと分かっても、ムカデと違うと分かっても、やっぱり家の中にはいてほしくないですよね。
いざ目の前に現れたゲジゲジを、どうやって退治すればいいのか。
ここでは、殺虫剤を使いたくない人向けの方法から、最もおすすめの駆除グッズ、そしてやってはいけないNGな方法まで、具体的に解説します。
これであなたもゲジゲジハンターです。
殺虫剤を使いたくない場合の対処法(叩く・熱湯)
ペットや小さなお子さんがいて、殺虫剤をあまり使いたくないという場合でも、対処法はあります。
- 叩く:ゴキブリたたきや丸めた新聞紙で叩く、原始的ですが確実な方法です。ただし、ゲジゲジは非常に素早いので、狙いを定めるのが難しいかもしれません。
- 熱湯をかける:ゲジゲジは熱に弱いので、60℃以上のお湯をかければ一瞬で退治できます。お風呂場などで見つけた場合に有効な方法です。
どちらの方法も、潰れた死骸の後始末が必要になります。
冷却スプレーが最もおすすめな理由
殺虫成分を使わずに、かつ後始末も楽にしたいなら、「冷却スプレー」が最もおすすめです。
これは、マイナスの冷気で虫を凍らせて動きを止めるスプレーのこと。
殺虫成分が含まれていないので、キッチンや食品の近く、ペットがいる場所でも安心して使えます。
ゲジゲジに直接噴射すると、一瞬で動きが止まるので、あとはティッシュなどでつまんで捨てるだけ。
床や壁も汚れないので、とてもスマートな駆除方法です。
ゲジゲジ駆除に効果的な殺虫剤の種類と選び方
やはり一番手軽で効果的なのは、殺虫スプレーです。
ドラッグストアなどで殺虫剤を選ぶときは、パッケージに「不快害虫用」と書かれているものを選びましょう。
ゴキブリ用やハエ・蚊用のものでも効果はありますが、「ゲジゲジ」「ムカデ」といった多足類の虫の名前が記載されているスプレーがより確実です。
遠くまで噴射できるノズルが付いているタイプなら、離れた場所から安全に狙い撃ちできます。
【注意】掃除機で吸うのはNG?
とっさの判断で、掃除機で吸い込んでしまうのは、実はあまりおすすめできません。
理由は、掃除機の中でゲジゲジが生き延びている可能性があるからです。
また、運良く死んだとしても、その死骸が紙パックやダストボックスの中で腐敗し、悪臭や雑菌の原因になってしまうことも。
もし吸ってしまった場合は、すぐに中のゴミをビニール袋に入れて口をしっかり縛り、殺虫剤を少しスプレーしてから捨てるようにしましょう。
ゲジゲジの侵入経路を断つ!二度と見ないための予防策
目の前のゲジゲジを駆除しても、安心はできません。
彼らが家に入ってくる「入口」を塞がない限り、第二、第三のゲジゲジがまた現れてしまいます。
本当の戦いはここからです。
ここでは、ゲジゲジの侵入経路を特定し、それを物理的に塞ぐ方法、そしてゲジゲジが寄り付かない環境を作るための、根本的な予防策をご紹介します。
ゲジゲゲジはどこから入ってくる?侵入経路トップ3を塞ぐ
ゲジゲジは、私たちが思っている以上に小さな隙間から侵入してきます。
主な侵入経路は以下の通りです。
- 窓や網戸の隙間:サッシの隙間や、破れた網戸は格好の入口です。隙間テープなどでしっかり塞ぎましょう。
- 排水溝・排水口:お風呂場や洗面所、キッチンの排水口をたどって上がってきます。使わない時はフタをする、目の細かいネットをかけるなどの対策が有効です。
- エアコンのドレンホース:室外機の横にある、水を排出するホースです。ここから侵入するケースも多いので、専用の防虫キャップやストッキングを被せておくと安心です。
家の周りの発生源(落ち葉・植木鉢・排水溝)をなくす
家の外の環境を整えることも、非常に重要な予防策です。
ゲジゲジは、湿っていて暗い場所を好みます。
- 庭の落ち葉や枯れ草:こまめに掃除して、ゲジゲジの隠れ家をなくしましょう。
- 植木鉢やプランターの下:定期的に動かして、湿気がこもらないように風通しを良くします。
- 家の周りの排水溝(側溝):フタを開けて定期的に掃除し、ゴミや泥が溜まらないようにしましょう。
家の周りをきれいに保つことが、ゲジゲジを寄せ付けない第一歩です。
玄関や網戸に使える置き型・スプレータイプの忌避剤
物理的に隙間を塞いだら、次は薬剤の力でガードを固めましょう。
ドラッグストアなどには、虫が嫌がる成分を含んだ「忌避剤(きひざい)」が売っています。
- 置き型タイプ:玄関や窓際など、侵入されたくない場所に置いておくだけで効果を発揮します。
- スプレータイプ:網戸や窓のサッシ、玄関のドア周りなど、虫が侵入しそうな場所に吹き付けておくと、虫よけのバリアを張ることができます。
これらのアイテムを併用することで、予防効果はさらに高まります。
最強のゲジゲジ対策はゴキブリ対策だった
これまで様々な対策をお話ししてきましたが、最強のゲジゲジ対策は、実は「ゴキブリ対策」です。
何度もお話しした通り、ゲジゲジが家に来る最大の理由は、そこにエサであるゴキブリがいるから。
つまり、ゴキブリがいなくなれば、ゲジゲジはわざわざあなたの家に入ってくる理由がなくなるのです。
ゴキブリ用の毒エサ(ブラックキャップなど)を設置したり、こまめに掃除をしてエサになる生ゴミをなくしたりと、ゴキブリが住みにくい環境を作ることが、結果的にゲジゲジを根本から断つ、最も効果的な方法と言えます。
ゲジゲジが一匹いたらまとめ
- ゲジゲジを家で一匹見つけたら、他にも仲間がいる可能性が高い。
- 理由は、エサ(ゴキブリ等)が豊富で、湿気があり隠れやすいから。
- ゴキブリと違い、100匹のような大群で潜んでいることは稀。
- ゲジゲジはゴキブリを捕食する「益虫」だが、見た目が不快なので駆除推奨。
- 人間への直接的な害(毒)はほとんどない。
- 危険なムカデとは、足の長さ(ゲジゲジは長い)と動きの速さで見分ける。
- 駆除する際は、殺虫成分のない「冷却スプレー」が安全で便利。
- 掃除機で吸うのは、中で生き残る可能性があるのでNG。
- 侵入経路は窓の隙間、排水口、エアコンのドレンホースが主。
- 家の周りの落ち葉や植木鉢の下を掃除し、発生源をなくすことが重要。
- 玄関や網戸には、スプレータイプの忌避剤で虫よけバリアを張る。
- 最強のゲ-ジゲジ対策は、エサとなるゴキブリを駆除すること。