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FAX返信で「各位」は消す!二重線での訂正と御中・様の使い分け

FAX返信で「各位」は消す!二重線での訂正と御中・様の使い分け

FAXで送られてきた書類に返信する際、「各位」と書かれた宛名をどうすればいいか迷った経験はありませんか。

実は、この「各位」を消さずにそのまま返信するのは、ビジネスマナーとしてあまり好ましくありません。

「各位」は、複数の人々に宛てた敬称なので、一対一のやり取りとなる返信で使うと、相手に少し違和感を与えてしまう可能性があるからです。

この記事では、なぜ「各位」を消すべきなのかという理由から、二重線を使った正しい消し方、そして「御中」や「様」への適切な書き換え方まで、具体的な例を交えながら分かりやすく解説していきます。

この一手間が、あなたの丁寧な印象をぐっと高めてくれますよ。

この記事を読むと分かること

  • FAX返信で「各位」を消すべき理由
  • 二重線を使った「各位」の正しい消し方
  • 「各位」を「御中」に書き換える場合と「様」に書き換える場合の違い
  • 連名で送られてきた際の返信マナー
  • 「行」や「宛」を訂正する方法など、宛名に関する細かい疑問
目次

fax返信で各位を消すのはビジネスマナーの基本

ビジネスシーンでFAXを受け取ったとき、宛名に「各位」と書かれていることはよくありますよね。

これは一斉送信の際などに使われる便利な言葉ですが、あなたが個人として返信する際には少し注意が必要です。

相手への敬意を示すため、そしてスムーズなコミュニケーションのために、この「各位」を正しく修正するのがビジネスマナーの基本となります。

ここでは、そもそも「各位」がどんな意味を持つのか、そしてなぜ消すべきなのかという基本のキから確認していきましょう。

そもそも「各位」が持つ意味とは?

「各位」という言葉は、「皆様」や「皆様方」という意味を持つ敬称です。

特定の個人ではなく、複数の人に対してまとめて敬意を表したいときに使われます。

例えば、会社内の複数部署への通知や、多くの取引先に向けた案内状などで「関係者各位」や「お客様各位」といった形で目にする機会が多い言葉です。

送る側にとっては、一人ひとりの名前を書かずに済むため、非常に便利な表現なんですね。

つまり、「各位」と書かれていたら、「この手紙は複数の人に向けて送られていますよ」というサインだと理解しておきましょう。

「各位」を消さずに返信すると失礼にあたる理由

「各位」を消さずに返信してしまうと、一対一で返信しているにもかかわらず「皆様へ」と呼びかけていることになります。

これでは、受け取った相手が「自分個人への返信ではないのかな?」と少し寂しく感じたり、雑な印象を持たれたりするかもしれません。

あなたが特定の担当者に向けて返信するのなら、その気持ちがきちんと伝わるように、宛名を「〇〇様」と個人宛に修正するのが丁寧な対応です。

この一手間をかけることで、相手をきちんと認識しているという敬意を示すことができ、より良い関係性を築くことにつながります。

個人宛に送る際の正しい敬称の使い方

FAXを返信する相手の個人名が分かっている場合は、「各位」を修正した上で「様」を使うのが正解です。

例えば、「営業部 各位」と書かれていて、担当者の鈴木さんへ返信したいなら、「各位」を二重線で消し、「鈴木様」と書き加えます。

「株式会社〇〇 営業部 鈴木一郎様」のように、会社名、部署名、フルネーム、そして敬称の「様」という順番で書くと、最も丁寧な印象を与えられます。

相手が役職者であっても、「鈴木部長様」とせず、「部長 鈴木一郎様」のように「役職名+氏名+様」の形にするのが正しいマナーです。


fax返信で各位を消す際の正しい訂正方法

「各位」を消す必要があることは分かったけれど、具体的にどうやって消せばいいのでしょうか。

ただ黒く塗りつぶしたり、ぐちゃぐちゃっと消したりするのは、かえって失礼な印象を与えてしまいかねません。

ビジネス文書の修正には、きちんと決められたマナーが存在します。

ここでは、誰が見ても丁寧で分かりやすい、正しい「各位」の訂正方法について詳しく見ていきましょう。

修正ペンなどの使用についても触れていきます。

「各位」を二重線で消すのが正式なマナー

FAXの宛名に書かれた「各位」を修正する際は、二重線を使って消すのが正式なマナーです。

なぜ二重線かというと、元の文字が読める状態で「この部分を訂正しましたよ」という意思表示をするためです。

修正テープや修正液で完全に消してしまうと、誰が何を修正したのかが分からなくなってしまいます。

特にビジネス文書では、修正の履歴が分かることが重要視される場合があるため、二重線での訂正が基本だと覚えておきましょう。

この一手間が、ビジネスマナーを心得ているという証になります。

二重線の引き方と注意点

二重線を引くときは、定規を使うとより丁寧な印象になります。

もちろん、緊急時などで定規がなければフリーハンドでも構いませんが、線が曲がっていると少し雑に見えてしまう可能性もあります。

可能であれば、定規を当ててまっすぐな線を2本引きましょう。

宛名が縦書きであれば縦に2本、横書きであれば横に2本の線を引くのが一般的です。

線を引くペンの色は、書類で使われている色と同じ黒や青のボールペンを使うのが無難です。

あまりにも細すぎたり太すぎたりしない、常識的な太さのペンを選んでください。

修正ペンや修正テープの使用は避けるべきか

基本的には、ビジネス文書の宛名修正で修正ペンや修正テープの使用は避けるのが無難です。

先ほども触れたように、これらの道具は元の記載内容を完全に隠してしまうため、公式な書類の修正方法としては好まれません。

受け取った相手によっては、修正の意図が分かりにくかったり、少し失礼だと感じたりする可能性もゼロではありません。

「各位」を消す際は、元の文字が透けて見える二重線での訂正が最も確実で丁寧な方法です。

もし手元に二重線を引くための筆記用具しかない場合でも、修正テープなどを使うよりは、その筆記用具で丁寧に線を引くことを優先しましょう。

「各位」を「御中」へ書き換える際のポイント

「各位」を二重線で消した後、次に悩むのが「何と書き換えればいいのか」という点ですよね。

その代表的な候補が「御中」です。

「御中」はとても便利な敬称ですが、「様」との使い分けを間違えると、かえって失礼になってしまうこともあります。

ここでは、どんな場合に「御中」を使うのが正解なのか、その具体的な使い方とポイントを分かりやすく解説していきます。

「御中」と「様」の使い分けを理解する

「御中」と「様」の使い分けは、実はとてもシンプルです。

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敬称使い方の基本具体例
御中会社や部署など、組織・団体に宛てる時に使う株式会社〇〇 御中、営業部 御中
担当者など、特定の個人に宛てる時に使う鈴木一郎 様、営業部長 鈴木様

<br>
このように、返信先が組織そのものなのか、それとも特定の個人なのかを基準に考えれば間違うことはありません。

この2つは役割が違うため、同時に使うことはできないという点も覚えておきましょう。

会社や部署といった組織宛の場合は「御中」を使う

返信する相手の個人名が分からない場合や、特定の担当者ではなく部署全体に確認してほしい場合などは、「御中」を使います。

例えば、送られてきたFAXの宛名が「株式会社〇〇 各位」となっていて、担当者名がどこにも書かれていないケースです。

この場合は、「各位」を二重線で消し、その横や下に「御中」と書き加えます。

「株式会社〇〇 御中」とすることで、「株式会社〇〇の中のどなたかご担当の方へ」という意味になり、失礼なく返信することが可能です。

「営業部 各位」であれば、「営業部 御中」と修正します。

個人名がわからない担当者宛の場合の書き方

担当者の名前は分からないけれど、どの部署の誰かに見てほしい、というケースもありますよね。

例えば「経理担当の方へ」と伝えたい場合などです。

この場合は、「株式会社〇〇 経理部 御中」と部署名に「御中」をつけるのが一般的です。

もしくは、「株式会社〇〇 御中(経理ご担当者様)」のように、組織宛の「御中」をメインとしつつ、カッコ書きで担当者を補足する方法もあります。

「経理ご担当者様」という書き方も間違いではありませんが、「御中」と「様」は併用できないため、「株式会社〇〇御中 ご担当者様」とならないように注意しましょう。

「各位」を「様」へ書き換える際の注意点

「各位」を消した後のもう一つの選択肢が、個人名に付ける敬称「様」です。

返信する相手がはっきりしている場合は、「御中」よりも「様」を使う方がより丁寧で直接的なコミュニケーションにつながります。

しかし、この「様」の使い方にも、知っておきたいマナーがいくつか存在します。

特に「御中」との併用や、役職名との組み合わせで間違いやすいポイントがあるので、ここでしっかり確認しておきましょう。

担当者名や個人名がわかっている場合は「様」が適切

FAXの送付状や本文などに、担当者の名前がはっきりと書かれている場合は、迷わず「様」を使いましょう。

宛名が「関係者各位」となっていても、担当者が「営業部の佐藤です」と名乗っていれば、返信する際は「各位」を二重線で消し、「営業部 佐藤様」と書き換えるのが正解です。

組織宛の「御中」よりも個人宛の「様」を優先するのが、ビジネスマナーの基本ルールです。

相手の名前が分かっているのに「御中」で返信すると、少し距離を置いたような、他人行儀な印象を与えてしまう可能性もあります。

「御中」と「様」を併用しない

これは非常によくある間違いなのですが、「株式会社〇〇 御中 鈴木一郎 様」のように、「御中」と「様」を同時に使うことはできません。

「御中」は組織の中の誰かへという意味の敬称、「様」は個人への敬称であり、役割が全く異なります。

個人名が分かっている時点で、宛先は「組織の中の誰か」ではなく「特定の個人」になります。

そのため、「様」を使う場合は「御中」は不要です。

「株式会社〇〇 営業部 鈴木一郎 様」のように、会社名、部署名、氏名の後に「様」をつけるのが正しい書き方だと覚えておいてください。

役職名に「様」をつける際の正しい表記方法

相手の役職が分かっている場合も注意が必要です。

「部長」や「課長」といった役職名そのものに、相手への敬意が含まれています。

そのため、「田中部長様」のように役職名に直接「様」をつけてしまうと、敬称が重なる「二重敬語」という間違いになってしまいます。

この場合の正しい書き方は、2パターンあります。

一つは「部長 田中一郎 様」のように、「役職名+氏名+様」の順番で書く方法です。

もう一つは、名前が分からなければ「営業部長 殿」や「営業部長様」とすることもありますが、一般的には「役職名+氏名+様」が最も丁寧で無難な書き方です。

連名で記載されている場合の返信マナー

「各位」の他にも、宛名の書き方で少し迷うのが、複数の名前が並んでいる「連名」のケースです。

例えば、担当者2名の名前が並べて書かれている場合、返信の宛名はどのように書けば良いのでしょうか。

全員に返信するべきなのか、それとも代表者だけで良いのか、状況によって対応が変わってきます。

ここでは、連名でFAXが送られてきた際のスマートな返信マナーについて、具体的なケース別に解説します。

連名者全員に返信する場合の宛名の書き方

送られてきたFAXに書かれている方、全員に返信の意思を伝えたい場合は、記載されている全員の名前を書くのが最も丁寧な方法です。

例えば、「鈴木様、佐藤様」と書かれて送られてきたら、返信する際も同じように「鈴木様、佐藤様」と連名で記載します。

名前を書く順番も、送られてきたFAXの記載順に合わせるのがマナーです。

もし宛名を書くスペースが狭くて全員の名前が書けない場合は、代表者の方の名前を書き、その横に「他 皆様」と書き添える方法もあります。

特定の個人のみに返信する場合の対処法

連名で送られてきたとしても、返信する内容が特定の個人のみに関するものである場合は、その人の名前だけを宛名に書いて返信して問題ありません。

例えば、「鈴木様、佐藤様」宛のFAXでも、用件が鈴木さんへの回答であれば、宛名は「鈴木様」だけで大丈夫です。

この際、本文の冒頭で「佐藤様にもお伝えいただけますと幸いです」といった一言を添えておくと、より親切な印象になります。

誰への返信なのかを明確にすることで、相手も内容をスムーズに理解できるようになります。

担当者が複数いる場合の敬称の使い方

もし宛名が「営業部 鈴木、佐藤 各位」のように、部署名と複数の担当者名、そして「各位」が使われている場合はどうすれば良いでしょうか。

この場合、返信内容が担当者全員に関わることなら、「営業部 鈴木様、佐藤様」と連名で返信するのが基本です。

もし、どちらがメインの担当者か分かっていて、その人に返信したい場合は「営業部 鈴木様」と個人宛にします。

判断に迷う場合は、「営業部 御中」として部署宛に返信すれば、失礼にあたることはありません。

状況に応じて柔軟に使い分けることが大切です。

返信先の宛名に関するその他の疑問点を解消

ここまで、「各位」を中心にFAX返信の宛名マナーを解説してきましたが、実際のビジネスシーンでは、他にも細かい疑問が出てくることがありますよね。

例えば、返信用紙にあらかじめ印字されている「行」や「宛」はどうすればいいのか、手書きで名前を書き加えるときはどこに書けばいいのか、などです。

最後に、こうした「あと少しだけ知りたい」という疑問点を解消して、宛名書きに自信を持てるようにしましょう。

「行」や「宛」を「様」や「御中」に修正する方法

返信用の書類やハガキなどには、あらかじめ宛名の下に「行」や「宛」と印字されていることがよくあります。

これらは送る側が自分に対してへりくだって使う表現なので、返信する際は敬称に修正するのがマナーです。

修正方法は「各位」の時と同じで、二重線で消してから正しい敬称を書き加えます。

個人名に続く「行」や「宛」であれば、二重線で消して「様」と書きます。

会社名や部署名に続く場合は、同様に二重線で消して「御中」と書き換えましょう。

この一手間を忘れないようにしたいですね。

返信用紙に担当者名を書き加える際の適切な場所

返信用紙の宛名が「〇〇株式会社 行」となっていて、担当者の「鈴木さん」に返信したい場合、どこに名前を書き加えれば良いか迷うことがあります。

この場合、まず「行」を二重線で消して「御中」に修正します。

そして、その会社名や部署名の左横や下の空いているスペースに「鈴木 様」と書き加えるのが一般的です。

全体のバランスを見て、相手が見やすい場所に丁寧に書くことを心がけましょう。

あまりに小さすぎたり、他の文字と重なったりしないように注意してください。

手書きとパソコン作成でのマナーの違いは何か

宛名を手書きで修正する場合も、パソコンで文書を作成して返信する場合も、守るべきビジネスマナーの基本は全く同じです。

「各位」や「行」は二重線で消し、「御中」や「様」を正しく使い分けるというルールに違いはありません。

ただし、与える印象には少し違いが出ます。

手書きの場合は、文字の丁寧さが相手への敬意として伝わります。

一方、パソコンで作成する場合は、フォントの選び方やレイアウトの美しさが、スマートな印象につながります。

どちらの方法であっても、相手への配慮を忘れずに作成することが最も重要です。

fax返信で各位を消す方法まとめ

  • FAX返信で「各位」と書かれていたら、消して修正するのが基本マナーです。
  • 「各位」は「皆様」という意味で、複数の人への敬称として使われます。
  • 消さずに返信すると、一対一のやり取りなのに「皆様へ」と返していることになります。
  • 修正する際は、修正テープなどを使わず、二重線で消すのが正式な方法です。
  • 定規を使ってまっすぐな二重線を引くと、より丁寧な印象を与えられます。
  • 返信先が会社や部署など、組織の場合は「御中」に書き換えます。
  • 返信先の担当者名など、個人名が分かっている場合は「様」を使いましょう。
  • 個人名が分かっているなら、「御中」よりも「様」を優先するのがマナーです。
  • 「株式会社〇〇 御中 鈴木様」のように「御中」と「様」は一緒に使いません。
  • 「田中部長様」は二重敬語になるため、「部長 田中様」のように書きます。
  • 連名で来た場合は、返信する相手全員の名前を書き、それぞれに「様」をつけましょう。
  • 返信用紙の「行」や「宛」も、二重線で消して「様」や「御中」に直します。
  • 宛名の修正は、手書きでもパソコン作成でも基本的なマナーは同じです。
  • 宛名を正しく修正することは、相手への敬意を示す大切なコミュニケーションです。
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